第一回:キラリ☆マルシェが開催(久留米市)

24日は、福岡県久留米市内の総合施設において「1日だけの障がい者就労事業によるとっておきの市場」(キラリ☆マルシェ)が開催されました。

キラリ☆マルシェは、一般社団法人アカルカ福祉協会が主催。

後援には、久留米市教育委員会、gocochi、久留米市手をつなぐ育成会など参画して、久留米市障害者問題啓発事業の一環として行われました。

市内の企業約30社が協力して、就労系障害福祉施設・事業所などが20店舗出店して、各施設で作られている野菜・パン・創作物等を販売しました。

久留米市内の事業所がここまで集まるイベントは初の試みということでしたが、たくさんの方にお集まり頂き大盛況となりました。

各施設が出品した作品も殆どが完売。食べ物もとても美味しく、また野菜なども新鮮でありとても安価で、購入された方々も満足されておりました。

このキラリ☆マルシェでは、施設のホールにて基調講演も行われました。

今回、この基調講演として、当団体の代表の金子が発達障がい児に必要なおやじの力」と題して講演を担当させて頂きました。

午前の部にも関わらず開始当初が120名の席が満席。

障害者の子どもを抱える父親としての率直な意見に皆様が期待されていたことと思います。

今回の講演内容は「障害者の就労について」をテーマに行いました。

現在の法定雇用率、中小企業の仕組み、各市町村の人口統計など、日本国全体の状況を説明したあと、岡山県総社市の「障がい者千人雇用」の取り組みについて紹介。

3年半前は、わずか180名の方の障害者雇用に留まっていた、総社市が、片岡聡一市長の「障がい者を千人雇用しよう」というかけ声の下、市が一丸となって、千人雇用の取り組みが行われ、現在では600名以上増の824名まで雇用を確保。

市役所と、障がい者千人雇用センターと、ハローワーク、地元の企業が一丸となって町おこしで、障害者の雇用が進んでいったことについてお話しをさせて頂きました。

「市長の意識が変われば、雇用はここまで進歩する。いま日本にある813の市が同じように変わっていけば、障害のある方が、地域で安心して暮らせる社会を築くことが出来るというひとつの大きな事例である」と説明をいたしました。

参加された120名の、市関係者、市議会議員、支援者、そして親御さん達も、総社市の取り組みについて真剣に耳を傾けて拝聴されておりました。

そして、午後の部の基調講演は、当団体の講演でも何度かお招きしている、大阪府障害者福祉施設「大阪府 稲スポーツセンター」に勤め、日々障害のある方々とスポーツを通じて交流されており、また独学でファイナンシャルプランナーの資格を取得して、障害のある方々の金銭管理について指導をされている、鹿野佐代子氏が登壇。

『障がいのある方が知っておきたいお金の話』と題して、障害当事者の方への金銭管理等の支援についてお話しをされました。

鹿野さんは、以前通勤寮の施設で、障害者と共に暮らし、その中で成人期に起こる問題として「性」と「お金」について実体験を基に様々な問題に取り組まれてきた方です。

そこで、障害のある方へのキャッシュフローを建てて、障害者基礎年金と、就労後の給料のバランスを整えて生活スタイルについてアドバイスを行っています。

また、支援学校に行って実際に当事者の方々へお金の大切さなどについて指導をされている方。

今回もいくつかの事例に基づき、成人期でのお金の使い方、そして幼少期からのお金の療育法について参加された方々へアドバイスを行いました。

このキラリ☆マルシェには、450名以上の方が訪れたとの事で販売会場も、講演会場も満員で大盛況でした。

一般社団法人アカルカ福祉協会の田中崇代表は「始めるまでは、参加者は集まってくれるだろうか?協力は得られるだろうか?と様々な不安もあったが大成功だった。この第一回目の開催と成功を期に、第二回、第三回と続けていきたい」と言われておりました。

本当に素晴らしい、素敵な、そして楽しいイベントとなりました。

最後になりましたが、ご参加頂いた皆様、そして陰になりスタッフとして準備に奔走された、実行委員の皆様にはこの場をお借りして御礼を申しあげます。