「教育分野などAIの利活用について」第37回 Bluesky勉強会(1):永田町

「教育分野などAIの利活用について」第37回 Bluesky勉強会
25日夕方、参議院議員会館にて、第37回勉強会(会場・リモートのハイブリッド)を開催。
Bluesky勉強会は平成26年8月に第1回の勉強会を開催以来、ICTの利活用など情報通信の分野を中心に、これまで36回にわたり議論を進めてまいりました。


当団体の金子訓隆代表理事も、この勉強会には第1回目から関わっており、事務局として勉強会の運営に携わっています。
今回で37回目の開催。
山本博司参議院議員が、7月末で国会議員をご勇退されるので、国会議員としては最後の勉強会の開催となりました。
なお、第37回目はリモートも含め70名近い方々が参加いただきました。

以下が本開催の式次第です。

[1]「あいさつ:3期18年間をふりかえり」山本博司 / 参議院議員
[2]「社会全体のデジタル化とAIの利活用について」 奥田直彦 / デジタル庁 審議官
[3]「教育の情報化における生成AIの利活用について」上松恵理子/ 新潟リハビリテーション大学 特任教授

まずは[1]の山本博司参議院議員「あいさつ:3期18年間をふりかえり」をご紹介します。

第37回Bluesky勉強会における山本博司参議院議員の挨拶
皆様、こんばんは。私は、参議院議員の山本博司でございます。今日、このお時間帯にも関わらず、多くの皆様にご参加いただき、またオンラインでご参加いただいていることに心より感謝申し上げます。今日は第37回目のBluesky勉強会を迎えることができました。
私自身、参議院議員としての最後のBlueskyとなります。18年間、皆様に支えていただき、今まで歩んでまいりました。2006年にIBMを退職し、翌年に比例区から立候補して当選を果たしました。それ以来、3期18年間の活動を通じて、皆様に多大なるご支援をいただきました。
振り返りますと、私が政治に入るきっかけの一つは、障害を持つ娘がいることでした。私の家族として、障害者福祉の現場に携わり、また制度の狭間で苦しむ方々を目の当たりにしたことで、政治の世界で何かできることがあるのではないかという思いが芽生えました。
私が取り組んできた主な分野は、障害福祉です。具体的には、2007年に発足した障害者基本法や差別解消法、発達障害支援法、聴覚障害者のための電話リレーサービス法、医療的ケア支援法など、29本の法律に直接関わらせていただきました。これらの法律は、障害を持つ方々の生活や社会参加を支える基盤となり、今後さらに多くの方々に恩恵をもたらすことを信じています。
また、障害者福祉のための予算の増加も大きな成果の一つです。2006年、私が議員として活動を始めた頃の障害福祉予算は、国と地方合わせて約6千億円でした。それが今、令和6年度には4.1兆円に達し、予算規模は7倍に増加しました。これは、障害を持つ方々を支援するための重要な一歩であり、私たちの活動が確実に社会に根付いている証拠です。
さらに、障害者の雇用状況や事業者数も大きく改善しました。2008年には障害福祉サービスを利用する方が49万人でしたが、現在では159万人を超え、多くの障害を持つ方々が社会に参加し、働く機会を得ています。この成果は、法改正や福祉予算の増額だけではなく、全国の障害福祉施設や事業所の増加によるものでもあります。今や、障害福祉に関する事業者数は16万事業者に達し、障害を持つ方々の生活支援がより身近に行われています。
加えて、障害を持つ方々のためのバリアフリー化も進みました。展示ブロックにQRコードを導入し、視覚障害者が自由に外出できるような仕組みが整備され、東京や大阪などで実証実験が行われています。こうした取り組みは、社会全体のデジタル化やAIの利活用とともに、障害を持つ方々の社会参加を後押しする大きな力となるでしょう。
私が国会での活動を終えるにあたり、これまでの成果に満足することなく、さらなる支援が必要であると感じています。例えば、精神障害者への支援の充実や、障害者雇用の促進、さらには災害時の障害者支援体制の強化が挙げられます。こうした課題に引き続き取り組み、次の世代のためにより良い社会を築いていくことが私の責任だと感じております。
本日は、私が進めてきた障害福祉の分野におけるこれまでの歩みを皆様にお伝えし、今後の課題と可能性についてもお話しさせていただきました。私の後任として、原田大二郎さんが公認候補として活動を始めています。引き続き、私たちの活動がより広がり、多くの人々に支援が届くよう努力を重ねてまいります。
最後に、私が政治活動を通じて最も大切にしてきたのは、障害を持つ方々が社会で孤立することなく、共に生きる社会を作ることでした。これからも、AIやICT技術を駆使して、障害者の生活の質を向上させる取り組みを進めてまいります。
今日も、私の18年間の活動を支えてくださった皆様への感謝の気持ちを込めた場です。この会を継続していくことが、私たちの未来に対する希望とつながると信じています。これからも、皆様と共に歩んでいきたいと思います。
ありがとうございました。