『映画「海洋天堂」上映会と障害者の性とお金の支援を学ぶ講演会』 第二部
前回のイベント報告から1ヶ月が空いてしまいました。
多忙によりなかなか更新できませんでした。
さて、5月3日に開催したイベント『映画「海洋天堂」上映会と障害者の性とお金の支援を学ぶ講演会』の第二部についてです。
映画の上映後、休憩を挟んでこのイベントのもうひとつの目玉である、大阪府障害者福祉事業団職員であり、ファイナンシャルプランナーの鹿野佐代子氏の講演でした。
今回、このイベントの為にわざわざ大阪からお越し頂き、講演をして頂きました。
知的障害者を主とした障害の方が親亡き後、自立するにはやはり仕事に就くこと…就労です。
これは"おやじりんく"を立ち上げた私たちの意思として、そのような我が子らの自分亡き後の居場所づくりがひとつの目的もあり、私たちもいつも我が子らの将来の自立について語り会っています。
ただ、就労すれば良いか?となればなかなかそれだけでは難しい。
例えばお金を稼いだとしても「金銭管理」がキチンとできなければ浪費となり、生活リズムが狂ってしまって、働いても働いても貧しい生活を強いられてしまうという結果にもなりかねません。
またこの金銭管理は、障害の有無関係なく、一般の私たちのような健常者にも大切なことです。
そして性の問題。
こちらも大きなテーマです。
発達障害者は統計上、男性が多いのです。
幼少期は性に関しては大きな問題となりませんが、これが思春期、青年期を迎える頃、やはり衝動的な性の欲望が出てきて、その理性を失い、結果的に犯罪を犯してしまうということもあります。
また女性の場合、性に関する知識が乏しいと、妊娠してしまい場合によっては堕胎を余儀なくされ、自分の体を傷付けてしまうことにもなります。
この「性」と「お金」の支援について、大きくクローズアップされる事はありませんが、障害者を自立・支援するにはとても大切な問題である事は確かです。
それをキチンと専門家の立場から25年以上もアドバイスされているのが、今回第二部で講演して頂いた鹿野佐代子氏です。
イベントでは1時間45分(質疑応答も含む)、鹿野さんの様々な体験や経験に基づき、お話しを頂きました。
100円ショップで簡単にできる金銭管理法の「鹿野式お金カレンダー」についてもご紹介頂き、参加者の方々からも絶賛されました。
ちなみに我が家でも実践している「鹿野式お金カレンダー」はこれです。
このようにカレンダーに1日ずつ使える「お小遣い」を入れておき、何日でいくら?という金銭管理を視覚的に支援するためのツールです。我が子は現在7歳ですが、これで金銭感覚を養って、自分の好きなお菓子を自分のお小遣いで買うという療育をしています。
他には障害者基礎年金と、給料についての管理、そして性に関してあった問題や事例なども紹介され、1時間45分ではまだまだ足りないほど内容が詰まった講演でした。
さて、この『映画「海洋天堂」上映会と障害者の性とお金の支援を学ぶ講演会』についてとても好評で「是非関西地域でもやってほしい!」という声をたくさん頂いております。
そこで、お知らせになりますが11月4日、大阪の国際交流センターの小ホールで、今回5月3日に開催したイベントと同様のイベントを行います。
関西方面にお住まいの方、是非とも11月4日の大阪国際交流センターのイベントにお越し下さい。