【大阪イベント】みんなで学ぼう!発達障害とその支援について 第二部
一部に引き続き、11月23日に大阪で開催した「みんなで学ぼう!発達障害とその支援について」の二部のご紹介です。
二部は「発達障害者の就労、親亡き後の支援について考える」というテーマでシンポジウムを開催しました。
シンポジストは、当団体の理事でもあり、社員7人のうち5人が障害者という民間企業の就労として模範的な企業でもある、有限会社奥進システムの奥脇学社長でした。
奥進システムホームページ
http://www.okushin.co.jp/
そしてもう一人は、社会福祉法人 大阪府障害者福祉事業団として、二十数年障害者と関わり合いながら、現場から「性」と「お金」の支援の大切さに気づき、そしてファイナンシャルプランナーとしての資格を取得し、知的障害者さああああああああの結婚支援や金銭トラブル、親亡きあとの対策について、事例研究を行ない、FP の知識を活かした支援を展開している鹿野佐代子さんにご登壇頂きました。
鹿野佐代子さんのコラムが掲載されているホームページ
http://www.my-adviser.jp/column/list.php?id_adviser=101
この両名によるシンポジウム。
発達障害(知的障害者など)者は、未成年のうちはある意味、療育や支援というものに護られながら生活をする事が出来ますが、成人となり一度社会に出ると様々なトラブルに遭遇します。
その中でも、性とお金、そしてその大切なお金を稼ぎ、自立を目指すには就労という壁に当たります。
そんな実際の現場から、様々な困難を考えて支援活動をされている両名のシンポジウムは正に「現実の悩みと体験談」の数々でした。
私も6歳の息子を抱えるまだまだ幼少期の子どもの父親ですが、この先10年、20年後に我が子がぶつかるであろう様々な問題について考えさせられました。
奥脇氏が言われた印象的な言葉。
「福祉と就業にはひとつ大きな違いがある。
それは、福祉は人を中心に考えて支援するものであるが、企業は物を作るという事を中心に考えて活動する場である。
人というものは厳しく言えばその物を作る道具となってしまう。
故に大切な事は福祉の段階からいかに、その人が他の人たちと生活リズムを併せる事が出来るか?を療育していくこと。
そうしないと就業した後に挫折してしまう」ということでした。
確かに厳しい言葉ですが、これが現実です。
例え障害者雇用枠で就職をしたとしてもやはり、その人の生活に好きなように併せて会社勤めをすると言うことは難しいものです。
だからいかに他の人たちと協力して生活リズムを合わせて、他の人たちと一緒に行動できるか?ではないかと感じています。
そして鹿野さんは、その生活リズムという事から考えて通所施設で、支援をしていた時の体験談をいくつか紹介。
その中でもお金の管理について、殆ど自分で行った経験もなく、そのまま社会に出てしまう人が多いかなどを説明されていました。
そこで幼少期から自宅で行うお金の管理方法についてアドバイス。
100円ショップで手軽に揃えられるツールを使っての事例を紹介。そして実際にそのツールを使ってのモニター結果などについても紹介されていました。
1時間10分のシンポジウムの時間を設けましたが、時間も足りないほど、とても充実したシンポジウムになりました。
50名の参加者も皆様とても真剣にシンポジウムを拝聴されており、そして必死にメモを取られて勉強されていました。
このような実体験に基づくシンポジウムはこれからも各地で開催していきたいと感じました。