高次脳機能障害者の就労支援制度拡充について懇談:大阪市

5月12日、NPO法人クロスジョブ梅田事業所にて「高次脳機能障害者の就労支援制度拡充について」として、懇談会が行われました。
この懇談のいきさつは、クロスジョブ濱田代表理事より「高次脳機能障害のある方の就労支援、社会への再出発、就労定着に関して、知的障害・精神障害などとはまた違う課題がある。高次脳機能障害者への支援を率先して取り組まれている山本博司参議院議員と懇談して、この課題について意見交換をしたい」と依頼がありました。
早速、山本博司参議院議員に現状報告。
そして、大阪へ行くスケジュールに併せて、懇談会を設けました。

障害福祉施策は法律や予算がなければ、支援制度は作れません。法律が出来たとしても予算が取れても、一番の課題は「地域格差」。
これは、国の予算を取っても2分の1を地方自治体が負担して、制度拡充を目指さなければ、実際に福祉サービスとして提供できません。
そこで、この全体の課題を県議会議員や市議会議員なども共有していただくために、懇談にはたくさんの議員の方にお集まりいただきました。


【議員参加者】
山本博司参議院議員里見たかえ兵庫県議佐々木哲夫大阪市議齊藤健一さいたま市議前田伸一郎伊丹市議大塚真司大東市議、山本博司参議院議員政策担当秘書(計7名の国・県・市議会議員)
また現場からの声の代弁者として、全国的に高次脳機能障害のある方への支援をされている、片岡保憲氏(NPO法人 日本高次脳機能障害友の会理事長)、坪田健一氏(ジェネシスオブエンターテイメント理事長)、寺本絵里同理事、林美穂氏も参加。
そして当団体より、私と、兵庫の本田理事が参加しました。

【NPO法人クロスジョブからは】
濱田和秀代表理事、・高次脳支援マネージャー 巴美菜子氏、札幌事業所長 伊藤真由美氏、梅田事業所管理者高次脳担当 家門匡吾氏、阿倍野事業所長 大倉結氏の 計5名が参加。
合計で18名の懇談会となり、私が司会進行を担当させていただきました。

 【課題】
1.高次脳に特化した就労支援機関が少ない。福祉現場でも症状の理解が得られにくく受け入れを断られることも。
2.地域差も大きく、高次脳機能障害のある方がスムーズに繋がれる施設、サービスがまだ少ない。
3.医療機関や企業側に精神疾患に関する復職プログラムはあるものの、高次脳機能障害に関する復職プログラムがなく、支援機関の介入が必要。


など、様々な生活・就労・親亡き後などについても活発に意見交換がされました。
1時間30分の懇談でしたが、あっという間に感じるほどの中身の濃い懇談でした。
これを機にまた意見交換の場を設けて参りたいと思います。