埼玉県就労B型受注拡大ステーションを視察:埼玉県上尾市
本日は、特定非営利活動法人輝HIKARIの金子訓隆代表理事は、一般社団法人埼玉県セルプセンター協議会に訪問させて頂きました。
訪問内容は、今年6月24日から開設されました、埼玉県が行っている事業の「埼玉県就労B型受注拡大ステーション」の取り組みについてです。
今回の訪問は、先月6月25日に、社会福祉法人埼玉福祉事業協会で行った、「さいたま市内の就労継続B型事業所の工賃向上に関するヒアリング検討会」に基づき、就労継続B型事業所の工賃向上について調べたところ、今年度から開始した事業の中に、「埼玉県就労B型受注拡大ステーション」がありました。
今回、この事業の視察として、埼玉県議会議員からは、小早川かずひろ県議、戸野部直乃県議、そして、さいたま市からは齊藤健一さいたま市議会議員の同席のもと、事業の取り組みについて伺いました。
一般社団法人埼玉県セルプセンター協議会は、社会福祉法人あげお福祉会が受託しており、事務局長が会長も兼務されています。
今回は、実際に運営をされている社会福祉法人あげお福祉会にお邪魔して、埼玉県障害者支援課のご担当の方も同席されました。
埼玉県就労B型受注拡大ステーションについては、埼玉県セルプセンター協議会内に専用のホームページが公開されております。
現在、埼玉県の就労継続B型の作業工賃は平均15,000円程度、さいたま市に至っては、それ以下という状況です。
全国の平均工賃が17,000円程度としてみると平均以下であり、47都道府県としては44番目という不本意な数字となっています。
ただ、実際に現場を声を聞いてみると、工賃向上のみ目指していくことでは、重い障害をもつ方々の排除精神に繋がる点があります。
現状物品販売に力を入れつつ販路開拓など行う為に、埼玉県就労B型受注拡大ステーションを機能していこうという取り組みでまだスタートしたばかり。
共同受注窓口なども開設され、また企業とのマッチングなども計りつつ、普段の業務を抱えながら取り組んでいます。他には県の公共施設の清掃業務や公園の清掃など、サービスとしての提供も行っております。
今後はこの事業を展開していくうえで、専門家との連携支援、または企業のマッチング、それ以外には、IT業務の委託なども行えるよう、様々な取り組みをされる予定です。
埼玉県は、さいたま市という政令指定都市を抱えることで、二重行政の状態になっており、障害福祉に関する事業については、別扱いになることが多々あります。
ただ今回の、埼玉県就労B型受注拡大ステーション事業については、埼玉県とさいたま市が共に活動をする事業となっております。
そこでさいたま市に従事する、私たち特定非営利活動法人輝HIKARIもこの埼玉県就労B型受注拡大ステーションを応援して参りたいと思っています。
就労継続B型事業所とは?
就労継続B型事業所(しゅうろうけいぞくBがたじぎょうしょ)は、日本における障害者福祉サービスの一環として位置づけられた施設の一種です。この事業所は、障害のある方が一般就労が困難な場合でも、働く機会を提供し、自立した生活を支援することを目的としています。
以下は就労継続B型事業所の特徴です:
非雇用型: 就労継続B型は雇用契約を結ばない形態です。利用者は賃金ではなく、作業に対する報酬として工賃を受け取ります。そのため、正式な社員としてではなく、あくまで支援される利用者として働くことになります。
支援内容: 作業指導や生活支援、スキルアップのための訓練などが提供されます。具体的には、軽作業、手工芸、農作業、資格取得のための学習など、多岐にわたる活動が行われます。
利用対象: 障害のために一般の企業での就労が困難な18歳以上の方が利用できます。また、一定の条件で中高年の方でも利用可能です。
運営主体: 各種の社会福祉法人やNPO、自治体などが運営しています。地域によって特色のあるサービスが提供されることが多いです。
これにより、障害を持つ方が社会との関りを持ち、自立した生活を営むための一助となることが期待されています。利用者はこの施設で経験を積み、可能であればA型事業所や一般企業での就労を目指すケースもあります。