就労継続B型事業の工賃向上支援について懇談:埼玉福祉事業協会
1日、昼過ぎから、社会福祉法人埼玉福祉事業協会にて、髙橋清子理事長と懇談致しました。
この懇談には、先月7月12日に、一般社団法人埼玉県セルプセンター協議会へ訪問して、埼玉県就労B型受注拡大ステーションを共に視察致しました、小早川一博埼玉県議会議員と、齋藤健一さいたま市議会議員にもご同席頂きました。
6月25日、にさいたま市内の就労継続B型事業所の工賃向上についてヒアリングを行い、それに基づき、7月12日に埼玉県就労B型受注拡大ステーションを視察。
この埼玉県就労B型受注拡大ステーションの視察について報告と共に、改めて就労継続B型事業の工賃について確認しました。
令和4年度の厚労省の算出結果によると、就労継続B型事業の平均工賃は全国で17,031円、埼玉県は47都道府県の中で44番目という結果で15,024円。そしてさいたま市単独としては裁断より低い、13,971円となっています。
さいたま市は現在84ヶ所のB型施設があります。
埼玉県全域でも、ダントツで平均工賃が高く、県内1位は、埼玉福祉事業協会が運営する「ゆずり葉」そして2位は同じく同協会が運営する「あかしあの森」です。
平均工賃で月額約7万円を支給しています。
埼玉県平均より、4.5倍も支給している埼玉福祉事業協会を初訪問した、小早川一博埼玉県議会議員に髙橋理事長から、工賃向上の仕組みについて確認しました。
2時間以上に渉る懇談の中で、埼玉福祉事業協会が何故ここまで工賃を上げることが出来ているか?の話を髙橋理事長から改めてお伝えしていただきました。
・設備に頼る就労形態
・共同受注による作業の効率化と他法人との連携
・専門分野の方々の福祉参加による製品の向上
・居るだけでも仕事になる仕組み
・競争から共存
・福祉的要素と生産性の反比例した考え方の整理
などかなり多岐に渉り議論しました。
この懇談を期に、埼玉県・さいたま市の両行政共に、工賃が向上して、なおかつ障害のある方の居場所と社会交流が進むことを期待しています。
就労継続B型事業所とは?
就労継続支援B型事業所は、単に働く場を提供するだけでなく、障害者の方々が自身のペースで社会参加と自立を目指せるよう、段階的な支援を提供する重要な役割を担っています。障害者就労におけるステップアップの観点から、以下に詳しく解説します。
- 就労への準備段階
基礎的な生活能力の向上: 時間管理、金銭管理、コミュニケーション能力、社会生活への適応能力など、働くために必要な基礎的な能力を習得する支援を行います。
働く意欲と自信の醸成: 自分に合った仕事を見つけ、自信を持って働くことができるよう、個々の能力や興味関心に合わせた訓練やサポートを行います。
職場環境への適応訓練: 職場でのルールやマナー、コミュニケーション、チームワークなど、実際の職場環境にスムーズに適応できるよう訓練を行います。 - 職場体験・試行錯誤の段階
実際の仕事内容を体験: 事業所内で、軽作業、事務作業、販売、清掃など、様々な仕事内容を体験できます。
自分に合った仕事を見つける: 様々な仕事を通して、自分の能力や適性、興味関心に合った仕事を見つけるサポートを行います。
職場環境への適応状況を評価: 仕事内容、人間関係、時間管理など、職場環境への適応状況を丁寧に評価し、必要に応じて支援内容を調整します。 - 就労継続・ステップアップの段階
安定した就労継続: 能力や適性、希望に合わせた仕事内容で、安定した就労を継続できるようサポートします。
スキルアップとキャリア形成: 能力開発やスキルアップの機会を提供することで、より高度な仕事に挑戦できるよう支援します。
一般就労への橋渡し: 一般企業への就職を希望する場合は、就職活動のサポートや職場見学、企業との連携など、一般就労への橋渡しを行います。
地域社会への貢献: 働く喜びや自信を通して、地域社会の一員として活躍できるよう、積極的に地域活動への参加を促します。
就労継続支援B型事業所は、障害者の就労支援において重要な役割を果たしています。単に作業の場を提供するだけでなく、一人ひとりの可能性を引き出し、段階的なステップアップを支援することで、障害者の社会参加と自立を促進しています。また、一般就労が難しい方にとっては、生きがいややりがいを感じられる居場所としての機能も果たしています。