理念に共感する「輝く人材」を育むSNS戦略
NPO法人 輝HIKARI:理念に共感する「輝く人材」を育むSNS戦略
7日午前、輝HIKARIみらい施設にて輝HIKARIさいたま、輝HIKARIみらい、輝HIKARIみらいキッズの正職員があつまり、合同会社セゾンの古田代表から、職員向けのSNS運用説明会を開催しました。この内容はオンラインでも配信して、志木エリア施設のスタッフ達も共に視聴しました。
これは、私たちの理念を社会に広く伝え、共感の輪を広げ、そして何よりも次世代を担う子どもたちの未来を共に創っていくための、新たな挑戦の始まりです。

輝HIKARIの使命と強み
輝HIKARIは、金子代表の長男である真輝くんの子育て奮闘記ブログ「マサキング子育て奮闘記」から誕生しました。私たちは、「障害はかわいそう」といった誤解を払拭し、「障害があっても成長できる」「できないことをできるようにする」という「療育(治療ではなく育てること)」を重視しています。そして、「ひかり輝き住み慣れたまちで自分らしく生きることを応援」という理念のもと、日々子どもたちと向き合っています。
私たちの強みは、以下の2点です。
- 多様な専門職の連携: 理学療法士、言語聴覚士など、様々な専門性を持つスタッフが協力し、質の高い療育を提供しています。
- 高いレベルのスタッフ: 「まず仲良くなること」という価値観が浸透し、子どもたちに明るく積極的に接する姿勢は、徹底した教育とスタッフの高い意識の表れです。
私たちは、この専門性と情熱を、より多くの方々に知っていただきたいと考えています。
NPO法人としての社会貢献
私たちは利益を追求する株式会社ではなく、NPO法人として活動しています。これは、得られた利益を社会貢献に還元するという強い意志の表れです。金子代表は、個人的な成功を収めながらも、輝HIKARIをNPO法人として運営し、現在の内部留保を次世代に繋ぎ、一人でも多くの障害のある子どもたちや家族、地域を支援したいと願っています。
具体的には、現在の8施設を2倍以上に拡大していくことを目指しています。これは、知的障害や発達障害で困っている方々が非常に多い現状を踏まえ、より多くの方々に支援を届けたいという切なる願いがあるからです。
SNS運用の目的:次世代リーダーの育成
今回のSNS運用の目的は、単なる知名度向上や人材採用に留まりません。もちろん人材採用も重要ですが、それ以上に「輝HIKARIという組織を大きく強くし、次世代のリーダーを発掘・育成する」という目標があります。
私たちは、目の前の子どもたちに全力を注ぐだけでなく、施設全体や理念を深く理解し、社会課題や関係者の思いを背負って活躍できるリーダーを求めています。金子代表は、外部に頼るのではなく、私たち輝HIKARIの職員の中から、このような高いレベルのリーダーを育てていきたいと考えています。
これからはSNSを積極的に活用し、私たちの思いや求める人材像を外部に発信していきます。これにより、利用者、社会、同業者、そして現職員の皆さんに理念を深く理解してもらい、組織全体で成長していくことを目指します。
輝HIKARIのSNS戦略:プロフェッショナルな情報発信
SNS運用のコンセプトは、「目先のフォロワー数ではなく、理念に共感する一人の職員を集める」ことです。投稿内容は「後世に残せる、職員が誇りを持てるプロフェッショナルな内容」を目指します。
具体的には、TikTokやInstagramのショート動画を活用しますが、一般的な「踊り」や「芝居」のようなものは行いません。代わりに、業界で著名な専門家をゲストに招き、輝HIKARIのスタッフが専門家と対談する形式を考えています。現場の悩みや工夫、成功事例などを共有し、求職者、職員、同業者、保護者にとって「超実用的な内容」を提供することを目指します。
このSNS運用は、職員一人ひとりに以下のメリットをもたらします。
- 個人のキャリアアップと評価向上: 業界トップクラスの専門家との議論を通じて、個々の専門性が高まり、キャリア形成に繋がります。
- 熱意ある人材との出会い: 理念に共感する仲間が増えることで、職場の活性化に繋がります。
- 「輝HIKARI」ブランドの確立: 専門性の高い療育内容が広まり、輝HIKARIが業界内でブランド化されることで、働くこと自体が職員の誇りとなります。
成功への協力体制
SNS運用を成功させるには、運用者(合同会社セゾン)、代表理事(金子代表)、そして現場職員の三者の協力が不可欠です。三者が一丸となることで、輝HIKARIの価値が高まり、職員一人ひとりの価値も向上し、理念に共感する優秀な人材が継続的に集まる好循環を生み出せると確信しています。

金子訓隆代表理事が語る、輝HIKARIの過去と未来
金子代表は、約13年間の歩みを振り返り、SNSを活用した広報戦略について熱いメッセージを伝えました。
設立から現在までの歩みと実績
金子代表は、多くの職員に支えられてきたことに感謝するとともに、参議院議員・山本博司氏との出会いとその功績を強調しました。山本議員は重度の知的障害を持つ娘さんを育てながら、議員立法で29本もの障害福祉に関する法律を制定されました。金子代表と山本議員の出会いは苦しい時期でしたが、自公政権の返り咲き後、山本議員は驚異的な数の法律を制定。この13年間で、障害福祉予算は当初の6000億円から現在の4兆2000億円へと約8倍に増加しました。これは、他の国家予算と比較しても異例の増加率であり、多くの子どもたちやご家族の支援に繋がっています。
障害福祉業界の現状と輝HIKARIの強み
予算の急増は、質の低いサービスを提供する「障害福祉ビジネス」の乱立も招いています。しかし、これらの団体は今後淘汰されると予測されています。
輝HIKARIの職員には、現状として「視野の狭さ」という課題があります。他事業所の活動を知らないこと、子どもたちの将来の就労先への理解不足、学校との連携不足などが挙げられます。かつては学校と連携し、教員が施設で研修を行うなど、子どもたちを共に育てる仕組みが機能していました。文部科学省、厚生労働省、内閣府が一体となった「トライアングルプロジェクト」など、連携の手段は存在します。
一方で、金子代表は輝HIKARIの職員の「質」が非常に高いことを強調しています。他法人と比較しても素晴らしいと評価しつつも、職員自身がその質の高さを自覚できていない可能性があると指摘。職員がお互いを褒め合う文化を育むことで、自己肯定感を高める必要性を説きました。
SNS動画戦略の必要性と方向性
金子代表は、輝HIKARIの活動と価値を外部にアピールすることの重要性を以前から感じていました。その理由として、職員の高い質を適切に発信できていないこと、そして金子代表自身の幅広い人的ネットワークが外部に可視化されていないことを挙げました。
これらの課題を解決するため、SNSでの動画活用を検討してきました。合同会社セゾンからの動画制作の提案を受け、提供への期待を述べました。
既存の動画コンテンツに対する懸念も示しました。「発達障害のことを安易に語る動画」など、専門的知識が必要な内容を軽々しく発信することの危険性を指摘し、批判コメントが職員のモチベーション低下に繋がる可能性に言及しました。
輝HIKARIが目指すのは、「専門性の高い動画」です。単なる情報発信ではなく、実際の活動の背景や手元の動きを映したり、理念を浸透させる内容にしたり、子どもの成長記録を見せたりします。特に、専門的な療育情報は、外部の権威ある専門家に出演を依頼し、信頼性と専門性を高めていく方針です。
金子代表は、職員が批判に晒されるような動画は作らないと強調し、自身もSNSでの批判を経験しているからこそ、その怖さを理解していると述べました。
最後に、金子代表は、親御さんが藁にもすがる思いで求めている専門的な情報を提供することの重要性を改めて語りました。自身のSNSでの発信が多くのリツイートや質問を集めていることから、専門的な情報へのニーズが高いことを確認しています。
これらの説明を通じて、金子代表は、輝HIKARIが単なる事業所ではなく、社会的な役割を果たす団体として、質の高いサービスと情報を提供していくという強い意志を職員に伝えました。そして、SNSはそのための重要なツールであり、慎重かつ戦略的に活用していくことを示しました。今後の動画制作については、その内容と方向性を熟慮している段階です。