紙文書デジタル化で障がい者が活躍:公明新聞
本日の公明新聞に「紙文書デジタル化で障がい者が活躍」と題して、「障害者デジタルしごと応援事業」について取り上げられました。

この活動は、日本財団の山本博司アドバイザーが中心となって、障害のある方の工賃向上支援に取り組んでいる事業です。
当団体の金子代表理事もこの活動には昨年からずっと関わっており、その活動は以下のリンクでまとめてご紹介しております。
なお、この活動について7月28日に「第39回Bluesky勉強会」が行われ、本事業の取り組みについて勉強会を開催しますのでこちらも併せてお時間のある方はご参加下さい。リモートでも配信いたします。
この新聞の内容を以下でご紹介しております。ぜひ一度御覧下さい。
文書デジタル化で障がい者が活躍
特性生かし工賃向上を実現 公明新聞 2026/07/23 3面
一般就労が難しい障がい者が働く「就労継続支援B型事業所」の月額工賃は全国平均で約2万4000円にとどまる中、引き上げにつながる業務として注目されているのが、行政や図書館が所有する膨大な紙文書のデジタル化だ。この分野で、障がい者の活躍の場が広がっている。後押しをする取り組みや政策の現場などを追った。
■丁寧な手作業、精度高く
薄暗い部屋で、紙文書を読み込むスキャナーとパソコン画面を交互に見つめながら、画像データを作成していく作業を黙々と進める吉田勇一さん(58)。寸分の狂いもない規則的な手つきは、熟練の職人技そのもの。「後世に残る仕事に携われていることが大きなやりがいです」と胸を張った。
吉田さんが働く東京都東村山市の障がい者就労施設「コロニー東村山」では、2021年度から国立国会図書館の蔵書デジタル化業務を請け負う。高い正確性が求められる専門業務だが、例えば、「知的障がいはあるが、高い集中力が求められる反復作業は得意」といった特性を生かすことができる。実際、丁寧な手作業で高い精度を実現しており、データのエラー率は一般企業よりも低い。良好な作業品質から高い評価を得ている。
国会図書館のデジタルアーカイブ化の一翼を担うこの業務は、工賃向上をめざす日本財団の「はたらく障害者サポートプロジェクト」の一環として広がりを見せている。本(紙文書)の受け取り→付着物などの事前確認→高精細スキャンによるデジタル画像作成→同画像の検査→目録などのデータ入力→返却――といった作業を各地の障がい者就労施設が請け負う。携わった障がい者は、全国平均を大きく上回る工賃を受け取れるという。
■福岡モデル
同じく国会図書館のデジタル化業務を受託する福岡県では、複数の就労支援事業所が共同でデジタル化に取り組む「福岡モデル」を確立した。さまざまな障がい特性のある利用者が、それぞれの得意分野で力を発揮し合い、それを支える職員同士も支援技術やノウハウを共有する仕組みだ。
作業の工程や進捗状況をホワイトボードで「見える化」し、全員でその日の目標や課題感を共有。職員による丁寧な支援や声掛けを通じて、利用者一人一人が難しい仕事にも安心して挑戦できる環境を整えている。
■B型就労で月10万円超も
こうした経験の積み重ねが自信につながり、現在では一般企業にも匹敵する高い品質を実現するまでになった。事業開始後、工賃は大きく向上しており、全国平均を大きく上回る月額10万円以上を得る利用者も出ている。これらの取り組みは一般就労への道も開き、過去4年間で14人が就職を実現した。
日本財団の障がい者就労支援を主導する竹村利道シニアオフィサーは「『障がい者だから低賃金で仕方がない』というのは福祉側の甘えだ。知恵と工夫で、確かな品質という価値を売ってこそ対等なビジネスができる。社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を支える主戦力として、障がい者が貢献できることが証明できた」と力説する。
■自治体でも
自治体主体の取り組みも進む。東京都江戸川区では、今年4月に就労継続支援B型「デジタルラボえどがわ」が開設された。区が区有地を提供し、NPO法人「自立支援センターむく」が運営を担う。ここでは、区の公文書や民間企業の紙文書をスキャンしてPDF化する作業を受託。行政からの直接受注という実績が、一般企業からの信頼を呼び、新規案件の獲得につながると期待されている。
5月11日に同施設を視察した公明党の竹谷とし子代表は、「デジタル分野の仕事を全国の事業所に普及させ、工賃が上がっていく仕組み作りを国としても強力に後押ししたい」と力を込めた。
■地方議員と共に後押し/国会質問で取り上げた公明党の原田大二郎・参院議員
眠ったままの公文書のデジタル化は、行政の効率化や住民サービスの向上を促し、歴史的な地域資料を次世代につなぐ「デジタル社会の基盤整備」そのものだ。障がい者もその担い手となるならば、新たな活躍の機会の創出とともに、工賃の大幅な向上にもつながる。
まさに社会にとっても障がい者にとってもウィンウィンで価値的だ。この政策は、昨年夏の初当選から間もないころから、山本博司前参院議員と共に推進してきた。
竹谷代表らと共に都内の作業現場を視察した上で、5月25日に質問に立った参院決算委員会では、紙文書のデジタル化を「障害者優先調達推進法」に基づく発注に結び付けることには、極めて大きな政策的意義があると指摘。好事例の共有や、地方自治体への財政支援による促進を政府に強く訴えた。今後も地方議員とも連携して、こうした有意義な取り組みの拡大を後押ししていきたい。


