【第11回 全国手をつなぐ育成会連合会 全国大会 神戸大会】大会当日・開会式に出席しました!

前日の熱気あふれる懇親会・交流会に続き、本日11月1日はいよいよ「第11回 全国手をつなぐ育成会連合会 全国大会 神戸大会(本人大会・第65回近畿知的障がい者福祉大会)」の本大会当日を迎えました。まずは午前に執り行われた開会式の模様をご報告いたします。

【第11回 全国手をつなぐ育成会連合会 全国大会 神戸大会】大会当日・開会式に出席しました!の様子1

全国から殺到した申し込みと、初の「1日開催」での幕開け

開会式は、神戸市手をつなぐ育成会会長である後藤久美子大会実行委員長による開会宣言からスタートしました。 今回の神戸大会には全国から非常に多くの参加申し込みがあり、特に「本人大会」には申し込みが殺到したため、急遽会場を変更して対応されたとのことです。また、開催地の負担軽減を見据えた全国大会初の「1日開催」という新たな挑戦でもあり、会場全体が開始前から大きな期待感に包まれていました。

開会宣言の後、この1年間に故人となられた会員の皆様のご冥福をお祈りし、参加者全員で黙祷を捧げました。

佐々木桃子会長のご挨拶~暮らしの場の質向上と「親なきあと」への決意~

続いて、主催者である全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木桃子会長よりご挨拶がありました。 冒頭、熊本地震や各地の豪雨災害で被災された皆様へのお見舞いが述べられ、熊本県育成会が運営する入所施設も一部被災し、利用者の方々が現在別の施設で避難生活を送られている現状が報告されました。「阪神淡路大震災を超えて こころ つなげる みなとまち神戸から」という今大会のスローガンのもと、心をつないで被災地を応援していくため、会場でも義援金の呼びかけが行われました。

また、障害福祉の現場に関わる者として非常に重要なお話がいくつかありました。

  • 意思決定支援と地域移行の推進: 障害者支援施設の全利用者に対して、地域移行の意向確認が義務化されたこと。
  • グループホームの適正化と質の確保: 一部事業所での不正請求や虐待、不適切な支援の発覚を受け、昨年度から義務化された「地域連携推進会議」に加え、来年度(令和9年度)からは管理者の要件厳格化および全国統一研修の実施が決定し、今年度すでに全都道府県で説明会が行われたこと。
  • 権利擁護と報酬改定: 本年成立した改正民法(成年後見制度の見直し)や、来年度に控える障害福祉サービス等報酬改定を見据え、「親なきあと」も我が子たちが安心して潤いのある暮らしを続けられるよう、本人・会員の皆様とともに考え、関係機関へ声を届けていくという強い決意が語られました。

生活の場であるグループホームや各種サービスが「ご本人の意思決定支援を大切にし、ゆっくり安心して過ごせる場であって当然」という佐々木会長のお言葉は、私たち支援事業者にとっても改めて背筋が伸びる思いで拝聴いたしました。

【第11回 全国手をつなぐ育成会連合会 全国大会 神戸大会】大会当日・開会式に出席しました!の様子2

開催地(神戸市・兵庫県)からのご祝辞と表彰式

開催地を代表して、神戸市の今西正夫副市長、および兵庫県の内藤良介福祉部長(知事代読)よりご祝辞がありました。 31年前の阪神・淡路大震災の際、全国の育成会の皆様から寄せられた温かい支援がどれほど大きな勇気と希望になったかという感謝の言葉とともに、ハード面の都市整備だけでなく、障害の有無にかかわらず誰もが安心して暮らし、可能性を伸ばせる地域共生社会の実現に向けた力強いメッセージが送られました。

その後、長年にわたり育成会運動の推進と知的障害のある方々の福祉向上に貢献された皆様への表彰状授与(32名・代表受領:後藤久美子様)および感謝状贈呈(10名/団体・代表受領:阪急阪神ホールディングス株式会社様)が執り行われました。記念品には、神戸港開港150年を機にデザインされた美しい「神戸タータン柄」のティッシュボックスケースが贈られ、会場から温かい拍手が送られました。

中央省庁からのご祝辞~法改正と令和9年度に向けた最新動向~

続いて、各省庁のご来賓より祝辞(大臣・長官代読)が述べられ、国の最新の政策動向について多くの重要な報告がありました。

  • 内閣府(高橋幸雄 障害者施策担当参事官): 「心のバリアフリー」行動計画の推進と、先月(10月)開催された交流イベント「ともともフェスタ2026」における育成会の啓発キャラバン隊出展への感謝が述べられました。(※ともともフェスタには私も先日足を運びましたが、大変素晴らしいイベントでした!)
  • 法務省(波多野典雄 民事局参事官): 本年9月に成立した改正民法(成年後見制度の見直し)について報告がありました。必要性に応じた柔軟な利用終了が可能になるなど、利用しやすい制度への見直しが行われ、令和10年12月までに施行されます。法制審議会の部会には全国手をつなぐ育成会連合会も参画し、利用者の立場からの意見が反映されたとのことです。
  • 文部科学省(原田修一 特別支援教育課長): 次期学習指導要領の改訂に向けたインクルーシブ教育システムの充実(自立活動や交流及び共同学習の発展)に加え、福祉分野等と連携した「学校卒業後の障害者の学びの場づくり(生涯学習)」の推進が強調されました。
  • 厚生労働省(米田隆史 障害福祉課 地域生活・発達障害者支援室長): 本年9月に9年ぶりに改定された「意思決定支援ガイドライン(意思決定の主体は本人であることの明確化)」の普及、次期成年後見制度利用促進基本計画の策定、そして来年度の「障害福祉サービス等報酬改定」に向けて今夏53団体へのヒアリングを実施し、サービスの質向上に向けた議論を重ねていることが報告されました。
  • こども家庭庁(今泉愛 障害児支援課長): 児童発達支援センターを中核とした地域支援体制の整備やインクルージョンの推進に加え、全国どの地域でも質の高い支援が提供されるよう「障害児支援における全国共通の研修体系」を創設し、来年度(令和9年度)より実施することが発表されました。

最後に、日本知的障害者福祉協会の樋口幸男会長、国立のぞみの園の田中正博理事長をはじめとするご来賓の皆様の紹介が行われ、開会式は盛会のうちに幕を閉じました。

成年後見制度の見直し、意思決定支援ガイドラインの改定、グループホームの管理者要件や研修の厳格化、そして児童発達支援・放課後等デイサービスにも直結する「障害児支援の全国共通研修体系」の創設と「令和9年度報酬改定」など、まさに今、障害福祉の制度と現場が大きな転換点を迎えていることを肌で感じる開会式でした。

午後からは、今大会のメインテーマである「親なきあとに向けて~制度・サービスの現況と課題~」のシンポジウム等が行われます。引き続きしっかりと学びを深めてまいります!