日本財団主催「第3回 知的障害者インクルージョン実践セミナー2026」に参加:東京都

本日7月4日午後、港区の笹川平和財団ビル国際会議場にて開催された、日本財団主催の「第3回 知的障害者インクルージョン実践セミナー2026」~ 障害者支援施設(入所施設)について ~ に、いつも大変お世話になっている山本博司さんとともに参加してまいりました。

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2022年に国連権利委員会から日本に対して出された、障害者の地域生活の保障や長期入所の在り方に関する厳しい勧告を受け、今、我が国は「知的障害者が地域で当たり前に暮らす社会」をどのように実現していくかという大きな転換期を迎えています。日本財団では、こうした重要な課題に向き合うため、海外の先進事例を日本につなぐ全6回のセミナーシリーズを開催されており、第3回目となる今回は「障害者支援施設(入所施設)の在り方 ~海外の実践に学ぶ、支援の考え方と手法~」について深く学ぶ機会となりました。

講師には、37カ国の知的障害者とその家族を代表する団体「Inclusion Europe(インクルージョン・ヨーロッパ)」のチーフエグゼクティブを務める、脱施設化の専門家ミラン・シュヴェジェパ(Milan Šveřepa)氏が登壇されました。ミラン氏からは、欧州各国における地域移行のプロセスや、現在直面している課題など、実践的な成果と知見について大変貴重なお話を伺うことができました。

続くパネルディスカッションでは、元厚生労働省の小野寺徳子さんがモデレーターを務められ、大分県の社会福祉法人博愛会副理事長である釘宮謙悟氏、そして独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事の古川慎治氏(先日、群馬県高崎市でもお会いさせていただきました)がパネリストとして登壇されました。「そもそも日本は脱施設化を進めるべきなのか」「実現可能なのか」といった本質的な問いを含め、日本の入所施設の未来について、行政や現場の実践者の視点を交えた熱い議論が交わされました。

約3時間半に及ぶセミナーを通じて、地域における障害福祉(児童発達支援・放課後等デイサービス、就労系支援など)に携わる実務者として、また法人を預かる身として、大変深く考えさせられる充実した時間となりました。

「脱施設化」や「地域移行」を進める上で最も本質的なことは、単なる制度の移行ではなく、当事者本人が「自分が住みたい場所で、様々な経験を重ね、幸せになってもらうこと」にあります。その思いを実現するために、私たち支援者やご家族、そして地域社会が一丸となって支え合う体制を作ることの大切さを、改めて強く実感いたしました。

セミナー終了後は、会場およびオンラインで参加された全国の多くの皆様と熱心な交流を深めることができました。
登壇されたミラン氏、小野寺徳子さん、釘宮謙悟さん、古川慎治さん、主催者である日本財団の箕輪氏、そして山本博司さんとともに記念の写真を撮影させていただきました。また、鹿児島から来られた公明党の松田浩孝県議会議員や、地元・埼玉の社会福祉法人埼玉福祉事業協会の高橋理事長とも親交を深めることができ、大変有意義なネットワークが広がりました。

輝HIKARIとしても、今回得られた先進的な知見や視点を日々の支援現場に活かし、障害のある子どもたちとそのご家族が、将来にわたって安心して地域で自分らしく暮らしていける社会を目指し、これからも実直に活動を続けてまいります。

次回のセミナーは9月19日(土)13時より、「障害者グループホームのあり方について」をテーマに開催される予定です。今後も学びを深め、実践へと繋げてまいりたいと思います。

【登壇者プロフィール】
Milan Šveřepa(ミラン シュヴェジェパ)氏 Inclusion Europe(インクルージョン・ヨーロッパ)チーフエグゼクティブ
37カ国の知的障害者とその家族を代表する団体 Inclusion Europe(インクルージョン・ヨーロッパ)のチーフエグゼクティブ。欧州における脱施設化・地域移行政策の第一人者の一人として、各国政府や関係団体と連携し、制度改革を推進している。「地域移行に関する欧州専門家グループ」共同議長を歴任し、欧州議会での専門家ヒアリングにも登壇。脱施設化や知的障害者の権利擁護に関する執筆・講演活動も多数行っている。

パネリスト:
【小野寺 徳子 氏】(元厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課長)
1989年早稲田大学教育学部卒業。1990年労働省入省。
山梨労働局職業安定部長、埼玉労働局職業安定部長、厚生労働省職業安定局総務課主席職業指導官、同局障害者雇用対策課長、福岡労働局長等を歴任。法定雇用率の引き上げや雇用の質の向上に向けた制度改正に取り組むなど、職業安定行政及び人材開発行政に長年従事。

【古川 慎治 氏】独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園 理事: 『のぞみの園』の地域移行の取組み・意思決定支援等伺いました。
昭和の終わりに旧法人である「国立コロニー のぞみの園」に入職し、入所施設の職員として、重度・最重度の知的障害者の支援に直接携わる。
平成15年の独立行政法人化に伴い、全国からの入所利用者500名を対象とした「ふるさとの町を目指す地域移行」の担当者となり、当時45都道府県350を超える区市町村を移行先とする地域移行に取り組む。その後20年で170名余の地域移行に係る。
近年は「強度行動障害」や「知的障害者のターミナルケア」等に係る国の委託研究や「障害者の高齢化・重度化」「親亡き後」等をテーマにした講演活動で全国を回り、「国立のぞみの園」の名前を知ってもらうことに取り組んでいる

【釘宮 謙悟 氏】 社会福祉法人 博愛会 副理事長博愛寮 施設長
悪いのは施設ではなく、“施設性" 博愛会が目指す『次世代型入所施設』としての取組みを伺いました。
1979年大分県生まれ。青山学院大学法学部卒業後、テレビ局勤務を経て福祉の世界へ。現在は障害者支援施設「第二博愛寮」の施設長として「次世代型入所施設づくり」に取り組む。採用広報、ブランディング、地域づくりを得意とし、SNS発信やデザインを活かした施設運営、地域資源を活用した就労支援事業を展開。全国各地で講演活動を行い、福祉の魅力発信に挑戦し続けている。(社会福祉士/精神保健福祉士/公認心理師)