高次脳機能障害者支援法、施行から半年。厚労省・国交省のヒアリングに同席:永田町
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10月1日の夕方、原田大二郎参議院議員の事務所で、厚生労働省と国土交通省から「高次脳機能障害者支援法」施行後の取組みを伺いました。山本博司前参議院議員の進行のもと、NPO法人地域で共に生きるナノの谷口眞智子理事長と丹直利理事、株式会社ハート&アートの茂木有希子社長、公明党の鳴海和美三郷市議とご一緒しました。
厚労省の説明で印象に残ったのは、支援センターの設置状況です。法施行前、都道府県の支援拠点機関は全国に127か所ありました。これを法律に基づく支援センターへ切り替える作業が今年度いっぱい続きます。6月1日時点の設置数は39か所でした。今回から指定都市にも設置が求められ、名古屋市や堺市は施行とほぼ同時に指定を済ませたそうです。来年度の概算要求では、体制構築を進める事業に約1億円の増額を盛り込み、指定都市を新たに補助対象に加えたとの説明でした。
山本前議員は、自治体ごとの予算額を国が把握してほしいと求めました。法律は地域格差の解消をうたっています。その達成度を測るには、センターの数に加えて、各自治体が実際にいくら予算を付けたかを見る必要があります。私も同じ考えです。
現場からの指摘は具体的でした。失語症が法律上は対象に含まれるのに、報酬の加算では対象外とされる自治体がある。障害福祉計画の基本指針で高次脳機能障害の記載がセンター事業に寄り、市町村の相談支援や機能訓練の位置づけが薄くなった。「高次脳は都道府県の仕事」と言われ続けた時代に戻らないか、というご家族の懸念は重く響きました。さいたま市の次期計画素案については、私からもさいたま市に確認をしていきたいと思っています。
国交省からは、自動車事故被害者支援体制整備事業(社会復帰促進事業)の説明がありました。自賠責の特別会計を財源に、令和4年度から11事業所でモデル事業を続けており、来年度の本事業化に向けて予算を要求しているそうです。病院から自立訓練へつなぐ支援に加え、就労移行支援までを対象に広げる方針だと伺いました。私はこの事業を今回初めて知りました。
採択事業所でもある茂木社長のお話からは、制度の継ぎ目で人がこぼれる様子が見えました。診断名がつかないまま退院し、手帳も補償もなく地域に戻る方がいる。40歳から64歳の方は介護保険に流れ、就労に向けた訓練の機会を失いやすい。就労実績だけを成果にすれば、事業所は就労しやすい人を選び、重い方が取り残される。意識障害で搬送された方には退院前に必ずスクリーニングをかける、という提案も席上で出ました。
聞きながら、発達障害の支援が歩んできた道を思い出しました。高次脳機能障害も外からは見えません。診断がなければ制度に乗れず、診断できる医師は足りず、住む地域によって受けられる支援が変わります。個人の熱意で埋められる差には限りがあります。予算と計画と報酬の設計で埋めるべき差です。
私は、事故や病気で働く場を離れた方が、もう一度誰かの役に立つ実感を取り戻す。そこへ至る道筋を、医療・福祉・就労の各制度が途切れずにつなげるかどうかが問われています。支援が届かない年月が長引けば、ご本人もご家族も孤立し、心の不調を重ねる心配も増します。
輝HIKARIは子どもの支援を本業としていますが、さいたま市で活動する法人として、支援センターの整備と計画の中身を当事者・ご家族の皆さんと一緒に見ていきます。貴重な機会をくださった原田議員、山本前議員、ご説明くださった両省の皆さまに御礼申し上げます。






